コーディ・リー(盲目・自閉症)がAGT(2019年)予選でゴールデンブザー、ファイナルで優勝の快挙!

AGT

コーディ・リーは当時22歳の男性です。AGT(アメリカズ・ゴット・タレント)には、白杖を携えて母親のティナさんに連れ添われて登場します。

コーディ・リーは盲目です。舞台には、ローランドのグランドピアノが置かれています。

ピアノの演奏かな?

インタビューが始まると、彼のお母さんがフォローします。

「コーディは、盲目の上に自閉症です。」と。

コーディ・リーは、話を続けます、「歌を歌います。ピアノと共に。」

全米のみならず、世界中を感動の渦に巻き込んだ、コーディーさんについて深掘りをしていきます。




コーディ・リーさんとは?

コーディは、先天性視神系疾患のため全盲です。更に、4歳の時に自閉症と診断されています。

母親のティナさんは、人とのコミニュケーションが困難であったコーディに音楽に触れる機会を与えました。

すると、コーディは絶対音感があることがわかりました。一度聞いた音は、即座に記憶し、楽器等で再現できる能力がありました。

盲目であることは、耳から入ってくる情報が、ご本人にとっての貴重な情報源です。

聴覚に集中して意識を持っていけるため、盲目の音楽家と言うのは多いのです。

後にわかった事ですが、まさにサヴァン症候群とも言える、突出した才能の持ち主だったのです。

今までも、日本では辻井伸行さんをはじめ、盲目のピアニストは多く存在しています。

辻井伸行さんも、一度聴いたら、すぐに演奏できることに気づいた辻井いつ子氏が、伸行氏の可能性を見いだしたことで有名ですよね。
https://singer-song-music.com/pianisuto-tujiinobuyukinohaha-itukosinokosodate-235

 

コーディさんの公式ホームページによれば、音楽の分野で優れた才能を持つサヴァン症候群の人は、世界中でわずか25人しかいないとのことです。

因みに、サヴァン症候群とは、知的発達に障害があると診断された人の中で、特定の分野において傑出した才能を発揮する人の事を言うようですね。

サヴァン症候群の中での、音楽分野における傑出した才能の持ち主が世界中に25人しかいなく、その一人がコーディ氏になるのですね。

ティナさんは、コーディさんが幼少期から音楽を愛していたと説明しています。

最初の音楽との出会いの事をティナさんはこう語っています。

「彼は音楽に耳を傾けると、目を大きくし、歌い出しました。」そして、ティナさんは続けます。

「私は彼がエンターテイナーだと気付いたのです。音楽とパフォーマンスを通して、彼は音楽の世界で生きていくことを選んで努力してきました。なぜなら、彼は、盲目で自閉症です。他の人が普通にできることをすることが難しいからです。音楽は、彼の人生を救ってくれたのです。」



コーディ・リーさん!AGT予選出演!ゴールデンブザー

白杖を持ったコーディ・リーさんは、母親のティナさんに付き添われて、ステージに登場します。「ピアノで歌を皆さんに届けに来ました。」と独特の話し方をするコーディさんです。実は自閉症を患っており、しかも盲目なのです。

「歌います。A song for you を、ピアノで。」

母親のティナに、

「コーディについて詳しく教えて」と水を向ける審査員。

「コーディは自閉症で盲目。けど音楽が好きという事を早いうちに知った。音楽を聴いたとき彼は目を見開いて、歌い始めた。」

「それを知った時、涙が溢れた。なぜなら・・・」

「彼はエンターテイナー。歌ってる時の彼は、この世界から解放されている。」

「自閉症にとって、日常の生活は大変なことが多すぎるから」

「音楽が、コーディの人生を豊かにしている。」

舞台袖から、家族が揃って応援する中、和やかな雰囲気に包まれた会場は静まりかえります。ピアノに腰掛けたコーディに母親が小声で「あなたの番よ、大丈夫?」コーディはファンキーに「Yeah!!」

更に、母親のティナさんの、「多くのカメラが回っているけど・・・」と言う言葉に、少し緊張しながらも、静かにうなずくコーディさん。

ここでは、自閉症のコーディさんは感じられず、一人のアーティストの初の大舞台であると感じられました。

ピアノの前に座ったコーディさんは、ダニー・ハサウェイの「A Song for You」を演奏します。それまでの振る舞いからは想像が出来ないほど、ソウルフルで力強い歌声を響かせ、観客を魅了しました。審査員のジュリアン・ハフさんの頬を涙が何度もつたっていたのが印象的でしたね。

コーディさんのパフォーマンスが終わると、会場はスタンディングオベーションに包まれました。しかし、盲目のコーディさんには見ることはできません。

審査員のホーウィー・マンデル(Howie Mandel)は、

「初めに言わせて、観客と審査員全員が席を立った(つまりスタンディングオーベーション)んだよ。」と感極まって言っています。

審査員のジュリアン・ハフ(Julianne Hough)は、「誰でも声で何かを表現したいもの。私はあなたの心と情熱を感じた。」と絶賛しました。

同じく審査員(実質審査員長)のサイモン・コーウェル(Simon Cowell)サイモン・コーウェルは「驚くべきことが起きました。けた外れの素晴らしさだ。」と話し、「君の見えてる世界に私は詳しくないが、君の歌声は素晴らしいし、音程はも美しい。この番組を信じてくれてありがとう。私はこの瞬間を生涯忘れることはないでしょう。」と褒め称えました。

審査員のガブリエル・ユニオン(Gabrielle Union)は、

「私は初めての審査員。そして、初めてのママになった。」

「(誰だって)我が子には月や星、虹だって与えたいと願うものだわ。」

「そして今夜、私はあなたに特別なものを・・・」と語って、ガブリエル自身初めての、ゴールデンブザー!

コーディさんはライブショーとなる準々決勝のステージに進出することが決定しました。

ガブリエルにとっては、初審査員、初ママ審査員、初ゴールデンブザーの、初ものだらけのAGTになりましたね。

私は、個人的に、サイモンの、「この番組を信じてくれてありがとう。」の言葉が一番好きです。

サイモンは、AGTの元祖?である、BGT(ブリテンズ・ゴット・タレント)の立ち上げの中心人物です。

多くの人にタレントになる門戸を開いた、そのサイモン本人が言った言葉には重みがあり、価値があると思います。

自ら立ち上げた、ゴットタレントで、コーディの演奏。感無量という事ではないでしょうか?




コーディ・リーさん!AGTファイナル出演!そして優勝!

AGTファイナルに出演が決まったコーディさんの活躍は、世界中の自閉症の人たちを勇気づけたに違いありません。

「番組史上最高のファイナルだ」と審査員のサイモンが唸るほど、レベルの高かった2019年。そのファイナルに当時23歳の盲目・自閉症のコーディ・リーは、母に連れられやってきました。

そして、ファイナルステージでのコーディのピアノの演奏、その歌声は、人々を惹きつけるだけでなく全米を感動の渦にしたのです。

観客はスタンディングオベーションで、審査員のサイモンからは、「私の人生の中で最も美しいものの一曲だった」と絶賛されます

予選でゴールデンブザーを押した、ガブリエルからは、「コーディは世界を変えたわ」と彼に敬意を表します。

歌う前は少々緊張気味のコーディでしたが、演奏後に満面の笑顔です。

コーディのその瞬間は、インターネット動画で、6,000万回以上再生されています。




コーディの功績は、多くの視覚障碍者に勇気を与えたこと!

コミュニケーションが困難と言われたコーディーが、ピアノと歌唱で、今や世界中の何億人の人々に感動を与えているということ。コーディの母は、世界の人が感動してくれることも嬉しい。彼が世界を変えていると言われましたが、同時に彼をも変えています。もう一つすごいことは、音楽が彼を手助けし、コーディは音楽がなくてはならないくらいものになっていることだそうです。

オーディション・ラウンドで、はレオン・ラッセル「A Song For You」

準々決勝は サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」

準決勝では、カルム・スコットの「You AretheReason」

決勝では、 フレイヤ・ライディングスの「LostWithoutYou」

フィナーレ「You Are the Reason」を演奏し、特別ゲストのレオナ・ルイスと共に熱唱しました。

下記の動画は、予選会前のプロモーションビデオから、予選会のゴールデンブザー獲得時も含めた動画です。是非ご覧ください。

 

そして、なんと、2019年の優勝者にまで上り詰めました。

 

決勝では9番目という最高の位置(順番)に登場したコーディ・リー。

事前収録映像で、コーディ・リーは「音楽は気持ちを楽にしてくれる」、「僕は歌を通じて、みんなを愛しているって伝えてる。みんなに話しかけているんだ。」と語っています。

決勝を前には、「幸せな緊張」とコーディはかたてっています。もはや、コーディは一自閉症患者ではなくて、一人のアーティストですね。

そして、一人の人間として、「でも僕の家族がいつもそばにいてくれる。母はいつも僕のそばにいてくれる。ありがとう、mom。僕の夢が叶っている!」と、家族に最大限の感謝の言葉を述べています。コーディが最後の歌に選んだ曲は、昨年イギリスを感動に包み話題となったフレイヤ・ライディングス(Freya Ridings)珠玉のピアノ・バラード「Lost Without You」。失恋の傷心をエモーショナルなピアノ弾き語りで披露し会場をスタンディングオベーションに包みました。

「コーディは世界を変えたわ」とガブリエル・ユニオンは語りました。ガブリエルは、その歌詞とかけながら「もしも私たちがコーディを見つけていなかったら、世界中が途方にくれたと思うわ。」とも。

ガブリエルは、御自身がママとしてAGTの審査員になり、コーディの母親ティナに自分を重ねて思いを寄せたのだと思います。そして、コーディに自分の子供の未来を託したように感じました。

そして感嘆のサイモン・コーウェルは「私が人生で聞いてきた中で最も美しいものの一曲だった」、「君の映像、そしてその歌、それに歌詞、そして君」、「まるでそれは映画の中にいるようだった」、「全ての人が彼に投票すべきだ」、「私の人生で聞いてきた中で最高といえるものだった」と語っています。

私は、いつも思うのですが、このAGT自体が、一つの映画としても通用するものだと感じます。



コーディ・リーの母親、ティナさんの言葉

AGT優勝は、

「人生で一番の経験だった」

「子育てに必要なものは、その『瞬間』」

「壁にあたった時、子どもはあきらめるかもしれない。」

「だけどAGTは彼の人生を変えた!」

「彼と世界をつなげてくれた。」

「サイモンがレコード会社と契約してくれた。」

「もう彼は羽ばたいた。大丈夫。」と。




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